2007年5月30日水曜日

開発とまちづくり

うちの会社で最近議論されるのは、この度ガソリンスタンドとゴルフ練習場の跡地の開発についてである。
場所は高速道の伊達インターチェンジ出口から国道37号の交差点付近で、最近2つの大型回転寿しや焼肉レストラン、それに安売りで有名なガソリンスタンドが立て続けに建設されたあたりである。

伊達市は人口3万7千人。しかし伊達以西の豊浦/洞爺/壮瞥町は室蘭までいかずに途中の伊達で用が足せることから、経済圏としては約5万人ほどとなる。そのためか、大型スーパーやホームセンターなどが複数整備され、生活には不自由さがない。

今回、新たに建設されそうなのは、マクドナルドやドラッグストア、その他にもスーパーや本屋などもという話も出ている。

こうした建設ラッシュは、将来を見てこの土地が有望であるという判断がなかったら当然ありえないだろう。
もしかしたら「移住」で全国的にも名が知れるようになってきた「なんとなく好景気」という雰囲気も一役買っているのかもしれない。

しかし、冷静に見て、こうした『外資』大型店ばかり建設していくことは長い目で見てまちの発展に決してプラスになるだけでもない

ウチの会社では、もっと地元にお金が残るようなまちづくりができないものか、という声が上がっている。
現実的には難しいものだろうが、住民は、買い物などの選択の恩恵を受ける一方で、そういう部分もあるということを知る方が良いのに決まっている。

ということで、かくいう私ももっと地元意識を持たなくてはいけないと思うのであった。

2007年5月29日火曜日

ベストセラー作家伊達を舞台に作品

小説やビジネス本などいろいろな本を書いている作家、「かじまさ」こと加治 将一氏が来伊。アテンドした。
加治氏は今回、東京から伊達市に移住してくる家族の小説を書くために、現地調査に来られたもの。
氏のイメージをお聞きしながら、海に近い住宅(特に有珠町)や市内中心部、そして自慢の丘陵地などをご案内。伊達市をとても気に入ってくれた。
氏はこれまで、世界中を見ており、特にアメリカには通算15年住んでいる経験をお持ち。そんな彼が「ここはいいところだなあ・・」と本気につぶやかれていたのが誇らしかった。
夜は、この日ちょうど滞在中の古衣装修復で毎月いらしていただいている、北星学園大学福山和子先生他、市長なども家から呼び出され、一同、イタリア料理「びーの」でワイワイと過ごし、翌日のアポもしっかり設定されたのであった。
(そこで「びーの」のマスターから、すかさず「心の伊達市民」申込用紙が渡されていた!)

ベストセラー作家、「かじまさ」さんは、全然偉ぶらない、本当に格好いい方であった。
自分もああいう大人になりたい。(笑)

2007年5月27日日曜日

伊達市長、安倍首相にプレゼン

伊達市長が安倍首相らにまちの取り組みを紹介するらしい。
ウェルシーランド構想というまちづくりの中で、高齢者むけ相乗りタクシーや伊達版安心ハウス(高齢者用賃貸住宅)などの実践が中心になるのだろう。

伊達市での実態はまだまだこれからという状況なのは、住民をもっと巻き込むことで成功することになろう。

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2007年5月25日金曜日

昔買った土地を活用してください・・

これもNHKの放送をご覧になった札幌の方であるが、弊社に電話をいただき、「昔、業者に『買わされた』伊達市の土地が500坪ほどあるので、あなたのやっていることに活用していただけるのであればそのときはなんらかの形で協力しますよ。」とのお話があった。

この方はご高齢の医院長でありながら、「健康」をテーマに草の根活動をされている、大変魅力的な方である。

ありがたいお話として、その際にはよろしくお願いしますとだけお伝えした。

こうした方との縁ができることは本当にありがたいことである。

2007年5月24日木曜日

移住ブームと住民

先日、隣町の方から電話があった。
札幌に住むご高齢のお父様が先日の我々のNHK放映をご覧になっての連絡であった。

お話によると、ご連絡いただいたご主人はもう少しで退職という団塊の世代。
ご自身の親とお子様が札幌にいるのでご夫婦で札幌に移ろうとおもっているが、せっかくのすばらしい景観つきの注文住宅を手放すのが痛ましい。そんなとき、テレビをご覧になったお父様が、「テレビでやっていた移住コンシェルジュの人は信頼できそうだから相談するといい。」と言われたとのこと。

私たちは不動産業者ではない。宅建免許を持っていないということでもないが、生業としていない。
その旨をお伝えし、「おつきあいのある不動産会社ならご紹介できます。」と説明させていただいた。

すると、それでもなんとかならないか、とおっしゃる。
どうしてそんなに?と思ったのでお話を聞くと、「自分たちの(結構まだ新しいらしいが)大切な家をどうせなら内地から北海道に移住してこられる方に大切に使っていただけたら・・・」ということだった。

自分のまちに移住者が増えるということについて、住民はあまり関係ないと考えている人が多いようだ。
それは自分がどのように受益者なり被害者(?)になるかイメージできていないからだろう。

確かに普段生活をする上で、実際移住者が増えてきて関連性を見いだせないのが普通かもしれない。
しかし、たとえばこのように不動産に関することなどはかなり関わってくる。

新しく移住してくる人たちが増えてくるとしたら、まちはどうなっていくのか。
それをどのように自分なりに捉えるかによって、恐らくそれほど長くない「移住ブーム」を活かしてまちづくりにつなげられるかが決まるのである。
したがって、我々は、なんとか住民を巻き込んだ「まちづくり」の空気をこのまちでいかに実現させるかが最重要だと考える。
それこそが我々の役割なのである。

今回の問合せについては、結局不動産会社をご紹介さしあげて終わった。

2007年5月23日水曜日

ランディック社はベテラン移住コンシェルジュ












地元の不動産会社「ランディック」の四宮さんは、我々の先輩「移住コンシェルジュ」である。
こんなふうに伊達市が移住でクローズアップされる以前から、彼女はお客様への生活情報などをきめ細かく提供されてきた。
そんなことで、彼女のこれまでの経験が今の伊達市の「お試し滞在プログラム」の基礎になっているのだ。

笑顔が本当に優しい方である。

伊達市で「お試し滞在」をする方は、きっと彼女に会えることでしょう。

ランディックのお試し滞在

2007年5月22日火曜日

NHKの放映のあと・・・

3月末から4月半ばにかけて伊達市に滞在しながら、伊達市の「移住コンシェルジュ」としての私を中心に密着取材に来たNHK北海道のクルーたち。2週間以上も私や仲間たちを撮影し、今回は20分くらいの長さで4月末に放送された。5月に再放送もされたということで、モニターの評判(視聴率7ー8%)もまずまずということらしい。

普通であれば絶対に注目されない、この小さな北海道の地方のまちである伊達市は、「移住」をキーワードに全国的にも注目されている、今が旬である。このタイミングで全国に知らしめるいい機会として、我々は「住んでみたい伊達市」のプロモーションを積極的にやりたいと思っている。

そのためには、もちろん、まずはもっと住んでみたいまちづくりの実践をしなくてはならない。
地域ブランドづくりや地域の情報共有インフラなどの環境をつくりながら、住民を巻き込みながら、みんなが「住んでいてよかった」と言えるようなまちに向けてがんばるのだ。

そしてその中で重要な役割を果たすのがマスコミである。

なんだかんだといってマスコミの世間への影響力は大きい。
新聞はもちろん、テレビでいうと、これまでもテレ朝系「サンデープロジェクト」や日テレ系「ザ・ワイド」などで取材を受けるたびに大きな反応があった。NHKラジオでは、読者の一投稿から「心の伊達市民」の登録が一挙に増えたということもあった。

しかし、だからこそ我々の情報の出し方も慎重になる。

新聞も含めて、マスコミというものは基本的に自分たちのストーリー(イメージ)を最初から持って取材にくる。だからそれにそぐわない部分は表に出てこないのである。それだけでなく、そこにはスポンサーのみならず、いろいろな力が働くわけである。

ただ、限られた時間やスペースであまりにもてんこ盛りにするわけにもいかない。現場全体をよく見てより状況を知っている、取材した人間以外(上司であるデスク)にはカットをされたりニュアンスを変えられてしまうというようなこともある。

そんな中で、今回のNHKの現場ディレクターたちは本当にがんばってくれたと思う。

今回の放送を見て、「伊達の良い宣伝になった」と喜んでくれた人が多かったのが何よりである。

2007年5月20日日曜日

中長期滞在施設のネット環境を調査する


今日は中長期滞在施設のインターネット接続環境をつくるための調査をした。

最近、インターネットは団塊の世代においてもかなり利用されている。
特に都市部から「お試し体験」にいらっしゃる方々はネット環境がないと困る方も多い。
困るとおっしゃる方で多いケースは「株取引」にネットをご利用されている方。
最悪は携帯電話を端末にしてなんとかしのげるが、パソコンを使える方がはるかによいのは当たり前な話。
もう地方だからインターネット環境が整備されていないなんて時代ではないわけであるが、問題は設置する上でのランニングコストなどをどのように処理していくかということになる。

ということで、前からの懸案ではあったが、まずは滞在施設のネット環境を整えるという前提で調査を始めることにした。

中長期滞在施設のひとつである、「M12マンション」は、オーナーの協力で5つの部屋を家具付きにしてお試し体験用に拠出してもらっている。
今日は無線LANで各部屋をつないでネット環境をどのようにつくれるか、電波の測定をした。
2種類の機器を使って実際に測定してみると、いろいろと微妙な違いがわかって興味深かった。


各部屋の位置を考えてどのようにしたら効率的な環境をつくれるか。
ランニングコストや設置機器のイニシャルコスト、セキュリティの問題をクリアして7月の繁茂期に間に合わせたい。

伊達市のインターネット環境

2007年5月17日木曜日

ご主人はフェリー、奥様はJRで来道

伊達市の「お試し滞在」は市役所が窓口となっている。

実際に移住をする前に、1ヶ月でも住んでみるとその土地の様子がよくわかる。
それに、なんと言っても、その土地に住んだときにどのような過ごし方をするのかを具体的にイメージするための大きな助けになる。

「住む」ことは例え季節移住であろうと、「訪れる」こととは違う。
そこには「生活」がある
のである。

生活をするということは、近くのお店に買い物にいくことであり、地元食材を使って料理を作ることでもあり、地元の小さなイベントに顔を出すことであり、地元のサークルに参加することであり、そして友人を作ることである。

だから移住ということをポジティブに、「さあ、ここでどのように生活しようか」と考えられる方は心配ない。というよりも、時にその熱い夢や大きな期待にこちらが押されてしまうこともある。

幸い、今までお会いしてきた方々はみなさん「行動的」で人生をポジティブに楽しんでいるという点で共通しているようだ。

この日、伊達市役所の方につれてきていただいた方は、約1ヶ月の滞在予定でいらした埼玉からのご夫妻。お二人ともご自分の趣味や世界をしっかりとお持ちで、お互いに共有する趣味をお持ちになりながら、それぞれがしっかりと自立をしているパートナーという感じであった。

ご主人は、現役時代には保険会社の営業畑でご活躍。国内は何度も転勤をされていて、移住するたびにその土地の人たちとの交流を楽しまれてきたという。
引退後は海外への移住も考えられたそうだが、たまたま日テレ系『ザ・ワイド』で伊達市のことをご覧になり、早速お試し滞在を希望されて市役所に申し込みされたとのこと。

将来は『季節移住』を考えられていて、旅行などを楽しみながら過ごされたいということ。
今回は伊達市を拠点にして、あまり来たことのない北海道各地を訪ねたいということだった。

旅なれていらっしゃると思ったのは、奥様がJR東日本20周年の特別切符を活用(2007年5月14〜24日)され、函館までなんと6,000円でいらしたということ。
そして、旦那様はフェリーで車と一緒にいらっしゃったのである。

これから1ヶ月あまり、滞在体験などさまざまな情報を交換させていただくことをお願いした。

どんな報告をいただけるか楽しみである。

2007年5月11日金曜日

札幌からいらしたご夫婦はNHKをご覧になって・・・

この日、アテンドをした札幌からいらしたご夫婦は、先日NHKでご覧になった、伊達への移住のお手伝いをしている弊社(株式会社アップデート)の情報を知り、インターネットで検索をして調査して、苦労をしながらご来社いただいた。どこにも電話番号が載っていないのでずいぶんと手間がかかったはずである。

考えるに、わざわざ現地に来てみて下見にいらっしゃる方は、みなさん積極的な行動派が多いようである。
今はネット情報が手軽に入手でき、それもかなりの情報量なので、ネットを使っている人と使わない人との情報格差はかなり大きくなってきていると思う。

さて、このご夫妻。

東京にお住まいの仕事に関わる知人が北海道への移住を考えられているということで、その知人の方のために、NHKをご覧になって興味をもたれて伊達市を見に来たということであった。
弊社まではご自身のお車でご来社いただいたので、私たちの会社の説明とお役に立てそうなことの説明をしたあと、市内住宅街や主要施設、これから分譲される予定地などをお見せしたほか、今回のNHKでも映っていた伊達市全景が見える気持ちのよい丘、通称みはらしの丘を実際に歩いていただいたりしながら、景観などを楽しんでもらった。


また、この日は私たちコンシェルジュの最大の売り、「イコロ農園」にもお二人をお連れし、オーナーからハーブティーをごちそうになりながら、農園での午後のひとときを楽しんだ。
そしてアテンドをしながらも自ら思った。「いやあ、伊達って本当にいいですね。(故 淀川長治調)」

ご主人からはあとでお礼のお言葉のメールをいただいた。


2007年5月10日木曜日

移住コンシェルジュ参上!(その1)

コンシェルジュ(コンシェルジェ)【concierge】という言葉は、フランス語 の響きがする。

フランスではアパートの管理人の意味らしいが、一般的にはホテルなどで劇場のチケットなどを手配するなど、ちょっとした面倒な仕事をアレンジしたり代行したりする人のことを言うようだ。まあ日本語で言えば「ご用聞き」ということになろうか。
そして「移住コンシェルジュ」とは、移住を検討しに来るお客様に対して、現地でいろいろと相談にのったり、お世話をしたりする存在と認識されているようだ。

さて、私は、ここ北海道伊達市では「移住コンシェルジュ」と言われることがある。

確かにこの北海道伊達市に移住を検討しにいらっしゃる方々と接点を持ち、時にご用聞きのような存在にもなりはするが、自分としては「コンシェルジュ」とはちょっと違う存在だなあとも思う。

私はどちらかというと、このまちの「プロモーター」(売り込み人)である。

このまち北海道伊達市に興味をもってご訪問された方々に対し、このまちの魅力や現状をご紹介しながら、「どうでしょう。素敵なまちでしょ?住んでみませんか?」とこの地を売り込む人間である。
だから「ご用聞き」でというよりも「セールスマン」に近い。

ただ、「移住プロモーター」というのも違う。
単に「移住させること」が私の目的ではないからである。
それは「なぜ移住してもらいたいか」という理由に答えがある。
このことは「移住促進」や「移住ブーム」を考える意味で大変大切なことである。

でも今はとりあえず、最近世の中で認知されつつある「移住コンシェルジュ」を語っておこうと思う。

(つづく)